長崎総合科学大学 工学部 機械工学科
since 2003/02
 応用破壊力学研究室
新高張力厚鋼板の実用化
鋼構造部材プラズマ・ガス切断部の疲労強度改善
座屈崩壊後の繰り返し荷重による亀裂発生強度
 教授 矢島 浩 E-mail : yajima@mech.nias.ac.jp
2005/4更新
 新高張力厚鋼板の実用化
 
■ 大型船舶用 高張力厚鋼板の実用化 ■


 9000〜12000TEU級の超大型コンテナ船を建造するためには,YP(降伏強度)40kgf/o2の,大入熱(エレクトロガス)溶接が適用できる鋼板の開発・実用化が必要である.
 現行NK(日本海事協会)規則には,YP40鋼板までしか規定されていない.強さ・弱さと,粘っこさ・脆さとのバランスを考慮した新鋼板についてNK規則を整備し,新しく開発された鋼板およびその溶接継手部が,船体用としての要求性能を充分満足することを確認して,実用に供する.


コンテナ船 50,235総トン


高降伏強度鋼の開発


 鋼構造部材プラズマ・ガス切断部の疲労強度改善に関する研究
 
■ プラズマ切断による鋼材の疲労強度改善 ■


 大型船舶をはじめ,大型溶接構造物の多くは,建造過程において,プラズマ切断によって加工される場合が多い。プラズマ切断面表層部は材質が硬化し,切断面に存在する局部的な応力集中の影響も加味され,疲労強度の低下が確認されている.

 プラズマ切断部の疲労強度が少ないであろうと期待される鋼板3種類を供試して,室温・大気中の疲労強度を把握した.
 PCM(溶接低温割れ感受性組成)値が低い鋼板では,プラズマ切断部の疲労強度が低下しないことが明らかになりつつある.


試験片切り出し状況


疲労試験結果


 座屈崩壊後の繰り返し荷重による亀裂発生強度に関する研究
 
■ 座屈崩壊後の亀裂発生強度 ■


 大型船舶・橋梁などの大型溶接構造物において,その構成部材に過大な荷重が作用すると,座屈崩壊し,引き続き引張りあるいは繰り返し荷重が負荷されると,座屈撓みの内側(圧縮側)から亀裂が容易に発生・進展し,大破壊事故の引き金になることがある.

 これまでの研究により,鋼構造部材が座屈崩壊後引き続き大きな繰り返し荷重を受ける場合の亀裂発生強度評価が可能になった.引き続いて現在の研究では,アルミニウム合金(A5083)材を対象に,座屈崩壊後の亀裂発生強度が明らかになりつつある状況にある。


座屈崩壊による破損
亀裂発生試験
亀裂発生試験用の試験片
亀裂発生状況



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