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3Dプリンター

 研究用に3Dプリンターを1台 導入しました。

 導入した3Dプリンターは,比較的安価な熱溶解積層型のAfinia 3D H479です。
小型試験用の風車模型などの製作に使用する予定です。

 熱溶解積層型とは,リールに巻かれた糸状の樹脂(フィラメント)を,熱(約260度)で溶解させながら積層させて造形する方式です。

afinia3dh479
3Dプリンタ(Afinia 3d H479)
プリント中
プリントの様子

 3Dデータ(stlデータ)は,とりあえず数値計算で使用しているCAELinuxに入っているSALOME-Mecaを使って作成しています。
 SALOME-Mecaで作成したstlデータは,作成の仕方によっては適切な3Dデータとはならないことがあるようです(下記写真を参照)。
 正しい3Dデータであれば,ちゃんとした造形物が作製されます。

 とりあえず,試しプリントしてみたところ,形状はほぼ狙い通りのものができ,それなりに使えそうだということが確認できました。


■3Dプリンターの良いところ:
・完全に3次元であることです。
 入手が容易な準3次元の切削機では,切削の手順を考えるなどに注意が必要です。
・球などの固定が難しいモノも,サポート材と呼ばれる樹脂で足場を組みながら造形されるので,固定方法に気を遣う必要がありません。

■3Dプリンター(熱熔解積層型)の面倒なところ:
・造形時に造形物を指させるために出力されるサポート材と呼ばれる樹脂を取り除くところです。Afinia 3Dを選んだ理由は,その除去が比較的容易だからですが,それでも注意が必要です。


以下は,ここで試作した造形物の写真です。


シャルピー試験片撮影台
シャルピー試験片の撮影用の台
 断面を撮影する場合,焦点が合いにくいので台を作製しました。

小型風車試作模型
小型風車模型の試作
 実際はブレードの長い風車を製作し,実験をする予定です。

失敗例
失敗例
 3Dデータに不良があったため,途中でプリント中止したものです。



written by tanino
パソコン・ソフト関係
author : mechstaff | - | -