Mech News Blog

機械工学科に関する最新の活動状況などを発信する情報サイト

2008年度 卒業研究発表会

 3月に卒業を控えた4年生の卒業研究発表会が,2月14日(土)に開催されました.卒業研究では,それぞれの研究室で行われている最新の研究を1年間にわたって行います.

 2〜3週間ほど前から,この1年間に行ってきた研究成果を報告書やプレゼンテーション資料にまとめる作業に取り掛かり,発表会前日まで,内容の確認や発表練習を夜遅くまで,必死になって取り組んでいたようです.

 10月に行われた中間報告会とは異なり,研究内容も充実し,発表者である本人たちも,「自分たちが何をやってきたのか」をかなり理解できている印象の発表でした.今回も19テーマのうち,5テーマが英語による発表でした.

主任挨拶
開会の挨拶
発表会の様子 その1
発表会の様子 その1
発表会の様子 その2
発表会の様子 その2
発表会の様子 その3(英語)
英語によるプレゼンテーション
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卒業研究&研究活動
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JAXA 滞在研修 体験記

 現在,本学では,航空機構造材の分野で,JAXA 宇宙航空研究開発機構 と共同研究を行っています.

 今回は,昨年(2008年)3月から,JAXAで研究を行ってきた村上 貴志 君の研究体験についてインタビュー形式で紹介します.

  • 研究をしたのは,どこで,どの期間?
      私が所属した研究所は,東京都三鷹市にある JAXA 宇宙航空研究開発機構 の飛行場分室 複合材技術開発センター です.研究期間は,2008年3月から12月までの10ヶ月間でした.

  • どんな研究をやってきたの?
      航空機修理の研究の一環として,航空機構造材の主流となりつつある先進複合材(CFRP:炭素繊維強化プラスチック)を用いて,実際の修理が施された場合を想定した構造部材を製作し,修理部の圧縮強度を評価する研究を行いました.

  • 大学での研究活動と違うところは?
      先輩や後輩と一緒に研究をするのではなく,実験前の準備や実験を全て自分一人でしなければならなかったことです.責任が重く,緊張しましたが,上手くいったときの達成感は大きかったです.
      他大学から来ていた研修生は,自分の大学のゼミやJAXAでの研究の進捗状況を発表する機会が多く,それに向けて自分の研究をテキパキとやっていて,良い刺激になりました.

  • JAXA のどんなところが凄かった?
      一般の企業や大学にはない,衝撃試験機や非破壊検査装置(超音波装置,パルスサーモグラフィー etc),非接触カメラ3次元ひずみ測定装置(ARAMIS)など多くの貴重な試験設備があったことです.
      また,調布市にある航空宇宙センターの図書館には,航空関係の資料や文献などが宝の山のようにありました.
      直接,研究とは関係ありませんが,パイロット訓練にも使用されるシミュレータなどです.実際に航空会社のパイロットの訓練も行われていました.

  • YS-11 尾翼フレーム
    本学で試験を行っている YS-11尾翼フレーム
    CFRP翼構造試験体(展示用)
    CFRP翼構造試験体(展示用)
    CFRP翼構造 強度評価試験装置
    CFRP翼構造 強度評価試験装置

  • とても印象に残った楽しかったことは?
      研究生とのフットサルや飲み会(忘年会,OB会,歓迎会 etc)です.
      特に,飲み会では,研修生OBの方々と飲む機会があり,OBの方々から,研修生時代の話や社会に出てからの話などは,とても貴重で,有意義な出来事でした.

  • とても苦労したことは?
      4年生,修士1年次とも CFRP の研究をやってきましたが,研究テーマが疲労強度から圧縮強度に変わり,一から勉強をしなければならなかったことが大変でした.
      また,実験の際は,多くの試験装置を使いましたが,はじめて使うものが多く,それらの試験装置を使いこなせるようになるのに苦労しました.
      生活面では,住まいが東京ということもあり,長崎と比べて,生活費がかかるのに驚きました.

  • この経験で自分がどういう風に変わった?
      JAXA のスタッフの 計画性や高い目的意識から来る テキパキとした行動や,実験をする際に常にK.Y.(危険予知)を考えていた姿を目の当たりにし,自分自身も,常に危険意識を持って実験に取り掛かるようになりました.また,目的意識をしっかりと定め,自ら研究のスケジュールを立ててから,実験などを行うようになりました.

  • その他 の感想があれば,一言
      この滞在期間の間の2月から5月の間に,就職活動も行いました.しかし,関東の大学生は,9月くらいから始めていたことを知り,彼らとのモチベーションの差を感じました.この経験は,私にとって大変良い刺激になりました.

  • JAXA でお世話になった人へ,一言
      ご指導いただいた星 研究員(本学卒),また,セクションリーダーの岩堀先生から,実験のイロハおよび研究に対する姿勢など数多くのことを学ばせていただきました.心より厚くお礼申し上げます.
      また,研究以外でも,飲みに連れていっていただくなど,長崎から来た私を公私ともに気に掛けて下さり,感謝申し上げます.ありがとうございました.
      最後に,JAXA 研修生の皆様には,フットサルや飲み会をはじめ,本当に仲良くしていただきました.ありがとうございました.



  • 研修先の飛行場分室入口
    研修先の飛行場分室入口
    研修生用の研修室1
    研修室2
    研修生が各々の作業を行う研修室
    (2枚目の右端のボードの写真はやらせだそうです)
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    卒業研究&研究活動
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    応用破壊力学研究室

    教 授 矢島 浩
    准教授 谷野 忠和

     応用破壊力学研究室では,大型船舶用厚鋼板やその溶接部の疲労強度,航空機用材料であるアルミニウム合金およびCFRP材の疲労強度などに関する研究を行っています.

    2013年度の研究テーマ:
     1.ホットワイヤ・レーザ溶接法の実用化
     2.低変態温度溶接材の実用化
     3.船体用高張力鋼板の強度評価
    など

     航空機関連の研究プロジェクトについては,2008年11月より JAXA 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 研究開発本部長崎総合科学大学 新技術創成研究所との間に,共同研究契約を締結し,2012年3月まで以下の研究を行いました。.

    ■ YS-11 水平尾翼アルミニウム合金材の疲労強度評価

    −YS-11 (共同研究:JAXA)ー

     2006年に航空法の改正に伴って,国内線から退役した日本唯一の国産旅客機であるYS-11は,今後計画されている国産航空機の機体構造設計の参考に資することを目的として,JAXA(宇宙航空研究開発機構)に引き取られた。
     現在,そのYS-11退役機の種々の部位について,残余強度の把握が試みられており,長崎総合科学大学でも,JAXAとの共同研究として,YS-11退役機 水平尾翼外板(アルミニウム合金材)の強度評価を行っている.

    関連リンク:
     YS-11退役機を次期国産旅客機開発に活用(JAXA)

    YS-11
    YS-11

    試験片寸法および破断試験片1
    試験片寸法および試験片写真(破断後)

    試験片寸法および破断試験片2
    試験片寸法および試験片写真(リベット孔有り,破断後)

    試験結果(YS-11)
    試験結果(YS-11 アルミニウム合金材)

    ■ 航空機用 CFRP および その修理部の疲労強度評価

    −次世代航空機材 CFRP (共同研究:JAXA)−

     現在,運行されている民間旅客機では,複合材料(CFRP)が機体構造重量に占める割合は,高々10%程度であるが,最近登場したA380(エアバス社)では,20%弱,また,近々登場するB787(ボーイング社)では,50%近くを占めるまでになり,複合材料の需要は急激に増加する傾向にある.
     この複合材料のメリットは,従来のアルミニウム合金などに対して,“軽くて強い”ことが挙げられる.最近のエネルギー問題も追い風となって,航空機構造材料に複合材料を適用して機体重量の軽量化を図り,燃費効率の向上を追及する動きが急加速している.しかし,複合材料構造の増加は,航空機の設計のみならず,整備や点検,修理に対しても重大な影響を及ぼしている.この複合材料(CFRP)についても,JAXAとの共同研究を行っている.

     本研究では,航空機運行の安全性を確保する上でも極めて重要な,航空機複合材料構造修理部の強度特性の把握を目的として,一般的なスカーフ修理に注目し,スカーフ継手を模擬した試験片を供して疲労強度試験を実施している.

    B787構造材料分布
    B787に適用される機体構造材料の分布

    試験片寸法
    供試CFRP材料 試験片寸法

    CFRP修理部および破談後の試験片
    CFRP材料 修理部および破断後の試験片

    CFRP実験結果
    試験結果(CFRP材料)

     昨年度は,当研究室の修士2年生1名が,三鷹にある航空宇宙センターに滞在し,修士論文の研究を兼ねて,複合材料に関する研究を行いました.
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    研究室紹介
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    第3回オープンキャンパス&造大祭

    2008年度 最後のオープンキャンパスが11月1日(土)に開催されました.

     今回のオープンキャンパスでは,本学主催の高校生アイデアコンテストの表彰や各学科の展示・見学会が催されました.

     機械工学科では,機械工学科のある1号館1階のエントランスを使った学科の活動を紹介するパネル展示,金属材料の引張・衝撃実験,グライダー・マイクロカー工場見学やフライトシミュレータ体験などを企画しました.

     また,11月1日(土),2日(日)は,長崎総合科学大学 造大祭(学園祭)も開催されています.今日は,ダンスバトル(大会)が行われ,大学生や高校生などのダンスに自身のあるによるチームが多数参加し,かなり盛り上がったイベントになったようです.

     そのほかにも,各クラブ活動の活動紹介や模擬店(おでんやたこ焼き・ホットドック,留学生による餃子)などが出店しています.明日も,開催されていますので,是非,遊びに来てください.
     機械工学科でも,造大祭期間中,1号館1階のエントランスのパネル展示を行っています.また,実験室では卒業研究を行っている4年生が実験を行っており,実験室を開放しています.実験設備のほかにも,民間機最後のYS-11の尾翼材の展示も行っています.

    ーオープンキャンパスー
    衝撃実験
    衝撃実験
    グライダー工場見学
    グライダー工場見学
    マイクロカー工場見学
    マイクロカー工場見学

    ー造大祭ー
    造大祭(シエスタ広場1)
    造大祭(シエスタ広場1)
    造大祭(シエスタ広場2)
    造大祭(シエスタ広場2)
    留学生模擬店
    留学生模擬店など(シエスタ広場)
    学科関連イベント
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    平成20年度 卒業研究中間発表会

     現在,卒業研究に着手している4年生による卒業研究 中間報告会が,10月19日(日)に開催されました.

    開催の挨拶
    開催の挨拶

     中間報告会では,現在までの約半年間に行ってきた研究活動の進捗状況をまとめ,発表します.2,3週間ほど前から,報告書やプレゼンテーション資料の作成に取り掛かり,報告会1週間前ごろから,夜遅くまで,発表内容の確認や発表練習に取り組んでいました.

    YS-11 尾翼材強度評価
    テーマ No.3
    YP40超級溶接継手
    テーマ No.13
    グライダー
    テーマ No.9

     今回は,18テーマの内,5テーマが英語による発表に挑戦し,全体として緊張感のある報告会となりました.
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    卒業研究&研究活動
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    第2回オープンキャンパス

     9月23日(祝)に,2008年度 第2回 オープンキャンパスが開催されました.当日は,天候にも恵まれ,絶好の日和となりました.

     本年度のオープンキャンパスのキーワードは“チャレンジ!!”,キャンパス見学や学科ごとの体験学習のほか,学生が日頃取り組んでいる活動をピックアップした発表会などが企画されています.

     シーサイドキャンパス にて行われた昼食前の常設の学科展示場では,現在,卒業研究に着手している4年生が中心となって,機械工学科で開講されているメカフォーラムなどの講義や卒業研究などの活動,また,本年度に入って取り組んできた就職活動の体験談など,自分たちの大学4年間の体験をもとに,これから進学を考えている高校生の身近な先輩として,機械工学科を紹介てくれました.

    シーサイドキャンパス 学展示場
    シーサイドキャンパス学科展示場
    学科展示場(鳥人間グライダー)
    学科展示場(鳥人間グライダー)
    学科展示場(ディーゼルエンジン)
    学科展示場(ディーゼルエンジン)
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    学科関連イベント
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    島原高校 体験学習「研究(研究者)との出会い」

     8月6,7日の2日間,島原高校 理数科の1年生37名が,高大連携の一環として,「研究(研究者)との出会い」をテーマに,体験学習のため来学しました.

     機械工学科では,
    1.レゴブロックによるロボットの製作と制御
    2.溶接実習
    の2つのテーマを2日目の8月7日に実施しました.

     1のテーマは,2年生の授業で活用しているレゴ社によるマイコンを内蔵したキット「ROBOLAB」を使い,ロボットの製作や制御用のプログラム作成を行うものです.体験学習では,6足歩行ロボットを製作し,動かすという課題に取り組んでもらいました.
     2のテーマは,2年生の学生実験である機械工学実験で行っている溶接実習を,実際に体験してもらいました.

    6足歩行ロボット製作・制御
    6足歩行ロボット製作・制御
    溶接実習
    溶接実習
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    学科関連イベント
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    第1回オープンキャンパス

     第1回のオープンキャンパスが7月27日(日)に開催されました.
     当日は,猛暑の中,約100名の来校者があり,盛況なオープンキャンパスを迎えることができました.

     午前中は,人間環境学部のあるシーサイドキャンパス内の常設展示場にて行われました.常設展示場では,学科ごとに簡単なブースが設けられ,学科を紹介するパネルをはじめ,各講義や実験で使われている教材等々が展示されています.オープンキャンパスでは,各ブースで教員,在学生が展示物などを使って学科をわかりやすく紹介しました.
     機械工学科では,4年生が着手する卒業研究の各研究室を紹介したパネルのほか,マイクロカーやメカフォーラム2で使っているROBOLABの展示,鳥人間コンテストの出場時の映像などで学科の活動を紹介しました.
    シーサイドキャンパス展示会場
    シーサイドキャンパス展示会場
    機械工学科ブース1
    機械工学科ブース紹介
    機械工学科ブース紹介2
    機械工学科ブース紹介2
    機械工学科ブース紹介3
    機械工学科ブース紹介3

     昼食は,学食体験ということで,グリーンヒルキャンパスに移動し,キャンパス内の学食で昼食となります.

     午後は,午前中の学科紹介で気になる学科を実際に見学する自由見学となります.
     機械工学科では,学生実験や卒業研究で使用している風洞などの実験設備やグライダー・マイクロカー工場の見学会,また,金属材料の強度実験デモなどを行いました.
     また,最近,JAXAとの共同研究でYS−11や次世代航空機で主流となる航空機材料CFRPの研究も行っており,この前,国内最後の民間機として活躍していたYS-11の尾翼材も目にすることができます.
     そのほか,実際の卒業研究とはあまり関わりないのですが,グライダー工場建物内の空きスペースを使って大画面のフライトシミュレータを設置しました.とても短い時間で,楽しめた来学生は少なかったのが残念でした.

    材料強度実験
    材料強度実験デモ
    風車風洞実験紹介
    風車性能風洞実験紹介
    グライダー製作工場紹介
    グライダー製作工場見学
    マイクロカー工場見学
    マイクロカー工場見学
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    学科関連イベント
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    韓国 嶺南理工大学 日本語短期研修生 来学

     現在,韓国 嶺南理工大学から,20名の日本語短期研修生が来学しています.

     本学では,毎年,嶺南理工大学からの日本語短期研修生を受け入れ,本年は,6月27日〜7月24日までの約1ヶ月間,この研修期間が語学研修をはじめ,スポーツ交流や長崎県内めぐりを通して,日本・長崎の文化,また,交流を深める機会となっています.

     今日,7月1日の13:00〜14:30には,研修生が機械工学科を訪れ,機械工学科の研究・実験設備やメカフォーラム3の講義を見学しました.

    煙風洞&小型プロペラ試験機
    煙風洞&小型プロペラ試験機
    疲労試験機(航空機材料)
    疲労試験機(航空機材料)No.1
    疲労試験機(航空機材料)2
    疲労試験機(航空機材料)No.2
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    学科関連イベント
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    1年生 研修旅行 (5月9,10日)

     機械工学科では,モノづくりに重点を置いた講義として,1年から3年までにメカフォーラムという科目を開講しています.そして,1年生を対象としたメカフォーラム鵯の講義の一環として,
     5月9,10日に,発電所やハウステンボス環境設備を見学する研修旅行に行ってきました.

    メカフォーラム鵯 研修旅行スケジュール
    1日目:
     天山揚水発電所
     玄海原子力発電所
     松浦火力発電所
    2日目:
     ハウステンボス
     (午前:環境設備見学,午後:園内自由時間)

     最初の見学先である佐賀県の天山にある揚水発電所は,落差が約550mもある2つのダム(上ダム:天山ダム,下ダム:厳木ダム)の水位差を利用して,夜間の使用量の少ない電力を利用してポンプを稼動し,上ダムまで水を汲み上げ,夏などの昼間,電力需要が非常に高くなったときに,上ダムに貯めた水を下ダムに送り,その直前の水車で発電(約600MW)を行います.
    天山揚水発電所
    天山揚水発電所

     その次の玄海原子力発電所(約3,470MW)では,最近の異常な原油高などを背景に,エネルギー資源問題がクローズアップされる中,現在のエネルギー資源に乏しい日本が頼らざるを得ない原子力について,その役割と原理,さらに,最も重要な安全対策について,担当者の方の詳細な解説とともに,各施設を見学しました.
    玄海原子力発電所1
    玄海原子力発電所(展望室)
    玄海原子力発電所2
    玄海原子力発電所(訓練センター)
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    学科関連イベント
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