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2次元回転体計算のための準備(Salome)

目的:OpenFOAM-1.5-devで回転体を計算するための
   2次元 メッシュの作成

  OP-1.5-devでは,回転体を計算するために
  静止部と回転部の間の境界に
  GGI (General Grid Interface) が導入されている。
  Salomeで2次元メッシュを作成するためのメモ

1.メッシュの作成
  Salomeによる作成 (今はこれしか使えないから)

  Salomeを使って2次元のメッシュを作成する場合
  
  1.2次元平面形状のメッシュを作成する.
  2.平面形状のメッシュを掃引する.
  3.Faceグループを作成する(←ここが難題)

  以上の手順で作成します.
  3を解決するために,Salome 5 以降の機能(フィルター)
  を使用します

2.Faceグループの作成について
  3次元の場合,形状(geometry)から面(Face)を選択
  できるので,簡単に作成できるが,掃引で作成された
  2次元メッシュでは,メッシュそのもののgeometry
  がないため,geometryからFaceが作成できない。

  <対策>
  SalomeのFaceグループ作成時にフィルターを使う

   Sample_mesh1
   以下の作成手順で使用したメッシュ(回転部のみ)

  <Face作成手順>
  Salomeの作業において,
  1.側面(計算に関係のない)のFaceグループを先に
    作成する.


    Create Groupを実行すると次のダイアログが表示される.
   CreateGroupダイアログ
   Create Groupダイアログ

    SalomeのTop, Bottomなどで表示するボタンを
    使って,選択したい面(のみ)を表示し,マウスで
    まとめて選択(黄色で表示される)する.
   表示切替ボタン
   表示方向切替ボタン
   選択された側面
   選択された側面のFace

    このとき,奥行き方向のメッシュが選択される
    場合があるので,Shiftキーを使って選択解除する.
   余計に選択されたFace
   余計に選択された奥行き方向 Face

    正しく選択されたら Create Groupダイアログにて
    Add して Apply する.

    Create Groupダイアログ上にはColor Group(水色)
    があり,これを他のFaceの作成時にフィルターと
    して使用します.

  2.領域外側のFaceグループを作成する.
    
    1と同様にTop, Bottomなどのボタンで表示された
    部分をマウスでまとめて選択し,Shiftキーを使って
    追加・解除しながら作成する.

    <ポイント フィルターの利用>
     まとめて選択した際,画面垂直方向の面(1で作成
     した側面)のメッシュが一緒に選択されてしまう場合
     がある.
   余計に選択されたFace2
   余計に選択された側面のFace
   (Filter適用前)

     そこで,Create Groupダイアログの中央にある
     Content の Set Filtersを使用します.
     Filter for Nodes ダイアログで,Addボタンを
     押すと,新しいFilterが作成されます.
   SetFiltersダイアログ
   Set Filtersダイアログ

     新しいFilter の Criterionにおいて,Color of Group
     を選択し,Threshold Valueで先に作成したFace
     グループの色(例:水色)を選択し,そのFaceグループを
     排除したければ,UnaryのNotにチェックします.

     このフィルターにより,画面垂直方向の面は選択され
     なくて済み,作業が楽になります.
   Filter適用後
   Filter適用後

    1と同様に,新しく作成した各FaceグループのColor
     Groupを確認しておく.

  3.領域内のFaceグループを作成する.
    2と同様に作成する.

    領域内の形状はやや複雑であることが多いため,場合に
    よっては,Top, Bottomボタンで表示させた状態から
    傾けてまとめて選択することになるが,前述のフィルター
    により余計な部分が排除されるので,比較的作業が楽に
    なります.

  フィルターで絞り込みや排除を駆使すると,作業はかなり
  短時間で済みます.


1.回転体メッシュの書き出し時の注意点
  <ポイント>
  側面(計算に関係しない:emptyを指定する面)のFaceは,
  回転部と静止部に関係なく,”1つ” にまとめて書き出す.


  OpenFoamの2次元計算では,側面境界は”empty"を
  与えます. 
  しかし,回転体のように回転部と静止部が分かれている場合,
  側面のFaceをそれぞれ別々に作成し書き出すと,計算実行時に
  エラーメッセージ(emptyのFace数をCell数で割れない)が
  出て計算できません. 
  どうやらOpenFoamでは,2つ以上のempty Faceの数を
  合計して扱ってはくれないようです.
  

  2次元メッシュ作成の作業例については,時間がある時に書き
  留めたいと思っています.
   
   
 CAELinux 2009-2010 の覚え書き
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パソコン・ソフト関係
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回転体計算のための準備(CAELinux メッシュ作成)

目的:OpenFOAM-1.5-devで回転体を計算するための
   メッシュ作成

  OP-1.5-devでは,回転体を計算するために
  静止部と回転部の間の境界に
  GGI (General Grid Interface) が導入されている。

1.メッシュの作成
  Salomeによる作成 (今はこれしか使えないから)

  Salomeには,形状の単位がないようです. すなわち,
  Salomeで書き出されるメッシュの単位は,”m"ということに
  なります.
  mm を m に変換するには,OpenFoamの計算ディレク
  トリ内で
  >transformPoints -scale "(0.001 0.001 0.001)"
  を実行する
 
 メッシュ作成時に注意すべき点:
 1.静止部と回転部は,別々にメッシュを作成する。
  (一気にメッシュを生成して,Partitionで分離した
   メッシュでは,何故かOpenFOAMメッシュへの
   変換 ideasUnvToFoam に失敗する)

 2.静止部と回転部の接触部のメッシュは一致すること
   が望ましい。

  (させないと計算できなかった - segmentation fault
   接触部の不一致が原因かは分かりません)

 3.Salomeでの静止部と回転部のメッシュの合成は,
  回転部→静止部の順に選択し,合成する。

  (セル番号が,回転部→静止部の順になり,
   cellZones作成の問題を回避できる) 

 4.回転部のセルを明示したファイル
   cellZonesを作成しなければならない。

   cellZonesは,Salomeで作成したVolumeグループから
   生成される。

  ■ cellZonesの作成手順
  1.回転部のみについて,Salomeにて,
   faceに加え,Volumeのグループを作成する
  2.MED形式のメッシュファイルでexportする。
  3.GmshでMEDファイルを読み,Gmsh meshとして保存
   (mshファイル,ASCII Version 2)
  4.gmshToFoamにより,mshファイルを
   OpenFOAMメッシュに変換する。
  これで,作成したVolumeグループが,cellZonesとして
  書き出される。

  cellZones は,回転部を明示するためのファイルです.


 5.静止部と回転部の境界(face)を明示したファイル
   faceZonesを作成しなければならない。

   faceZonesは,Salomeで作成したfaceグループから
   生成される。

  ■ faceZonesの作成手順
  1.setSet コマンドを実行する
   (setsフォルダと移動境界のファイルができる)
  2.setSet内で以下のコマンドを実行する。
   >faceSet insideZone new patchToFace InSlide
    (insideZoneがsetsフォルダ内に作成される
     InSlideは回転部境界名(任意))
   >faceSet outsideZone new patchToFace OutSlide
    (outsideZoneがsetsフォルダ内に作成される
     OutSlideは回転部境界名(任意))
   >quit
    (setSetの終了)
   これで,sets(insideZone, outsideZone)ができる。
  3.setsToZones -noFlipMap コマンドを実行する。
   これで,faceZones が作成される。

  faceZones は,接触部を明示するためのファイルです.

 6.cellZones→faceZonesの順に作成する。


 Salomeによるメッシュ作成による問題点:
 1.cellZones作成時の問題
  SalomeのUNVメッシュから直接 cellZonesは
  作成できない。

 回避策:
  回転部のみを,Gmshを経由し,OpenFOAMメッシュに変換
  この過程で cellZonesが生成される。
  (このcellZonesは別のところに保存するのが望ましい
   faceZonesを作成するときに消されてしまうため)
 
 ■ cellZonesを別に作成する理由
  gmshToFoamのOpenFoamメッシュに変換では,
  cellZonesは作成されるが,肝心のboundaryほかの
  メッシュファイルが正しく作成されない。
  
  そこで,cellZonesはどこか別に待避させ,
  Salomeから書き出したunvメッシュから,
  ideasUnvToFoamでOpenFOAMメッシュを作成する
  (このときcellZonesを待避させないと,あとのメッシュ作成で
   消されてしまうので注意)

 2.faceZones作成の問題点
  Salomeで静止部と回転部を1つの形状として作成したあと,
  partitionで分割し,1つの形状でメッシュを作成し,
  各patch(face)のグループを作成して,UNVメッシュファイル
  を書き出した場合,
  ideasUnvToFoamでのOpenFOAMメッシュ変換に失敗する。
  (移動境界のpatchが静止部と回転部に共有されることが,
   まずいらしい)

  移動境界面のメッシュを同じにするには
  (静止部を回転部に合わせる場合)

  a) 回転部を先に作成する (cellZonesを別に作成するため)
  b) 静止部も同様にとりあえずメッシュを作成する。
  このとき,当然移動境界のメッシュは明らかに異なっている。
  c) 静止部のサブメッシュを移動境界のEdgeの分だけ
   作成する。
   それぞれのEdgeをProjection 1Dにより,回転部のEdge
   を指定し,対応させる。
  d) 静止部のメッシュを再度計算する。

  回転部と移動境界メッシュが一致したメッシュができる。


2.静止部と回転部の境界面(face)の設定
 ・boundaryファイルで,静止部と回転部のfaceを指定する。
 例:
OutSlide (自分で付けたface名)
{
type ggi; ←
nFaces 115;
startFace 98108;
shadowPatch InSlide; ← InSlideに対応
zone outsideZone; ← 回転部外側を指定
bridgeOverlap false; ←
}
InSlide (自分で付けたface名)
{
type ggi; ←
nFaces 758;
startFace 91928;
shadowPatch OutSlide; ← OutSlideに対応
zone insideZone; ← 回転部を指定
bridgeOverlap false; ←
}


現状:
とりあえず,揚力型垂直軸風車の荒いメッシュの計算が走るようにはなった。

CAELinux 2009-2010 の覚え書き
パソコン・ソフト関係
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OpenFOAM 1.5-devのインストール(CAELinux)

目的:風車やファンなどの回転体の計算をするため
  OP-1.5には,回転体を計算できるソルバーがなく,
  OP-1.5-devにおいて,icoDyMFoam,turbDyMFoamが
  導入されている。

  CAELinux2009のPCにOP-1.5-devをインストールする

1.ホームディレクトリ以下に,OpenFOAM-1.5-devを
  インストール(保存)しなければならない。
 (パッケージファイルを解凍するだけ)

2.OpenFOAM-1.5-devを使うための環境設定をする
  ホームディレクトリ内で2つの環境設定ファイル
  .bashrc-CAE, .bashrc-OpenFOAM (.bashrc変更不要)
  をエディタで書き換える
  a) .bashrc-CAE→OpenFOAM-1.5-devの場所を指定する
  b) .bashrc-OpenFOAM→OpenFOAM-1.5-dev/etc/bashrc
   をsourceする

3.gcc4.3.3 をインストールする
  OpenFOAM-1.6などの ThirdParty を入手
   (1.5-devのが見あたらなかったから)
  ThirdParty 内の gcc4.3.3 フォルダを
  もともとホームディレクトリ内にある
  ThirdParty フォルダにコピーした。
  (gcc4.3.3 がないと OpenFOAM terminal を起動すると
   gcc4.3.3 がないというメッセージが表示される)

以上で,とりあえず
 Applications → CAELinux → OpenFOAM terminal で
 OpenFOAM-1.5-dev を実行できるターミナルが起動できる。

OP-1.5-devの導入で解決できない問題

1.paraFoam で paraview が起動しない
 OpenFOAM-1.5-dev/etc/apps/paraview3内の
 bashrc を以下に書き換える
 export ParaView_INST_DIR=$WM_THIRD_PARTY_DIR/ParaView$ParaView_VERSION

 ParaViewと$ParaView_VERSIONの間の(-)を省いた
  → とりあえず起動した。
 (ParaView3.3 が正しく,元のままだと
  ParaView-3.3となり×)

2.paraview が caseName.OpenFOAM (ケースデータ)
  を読み込めない
 paraview 起動後,ケースデータが読めず,
 ファイルを選ぶようにダイアログが表示される。
 当然,OpenFOAM を選択しても失敗する。

 回避策:
  caseディレクトリ内で foamToVTK を実行し,
  VTKファイルを作成する。
  これをparaviewで,読み込めばとりあえず,表示される。
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パソコン・ソフト関係
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CAELinux2009-2010 覚え書き

CAELinux 2009 64bitに関する覚え書き

OS Ubuntu 8.0.4

CAELinux 2009 にインストールされている流体解析関連の
アプリケーションは以下の通り

■ Salome-Mech 2009 (Salome 4) (前処理)
 計算モデル,計算格子(境界面の設定含む)の作成
■ OpenFOAM 1.5 (解析ソルバー)
 CFDの実行(境界条件,時間設定等を設定後,計算実行)
■ paraView 3.3 (後処理)
 計算結果の可視化

解析ソルバーの種類
 対象となる流体や定常・非定常の条件に応じて,
 それぞれのソルバー(計算プログラム)が存在する。
 用途に応じたソルバーを選択し,実行する必要がある。

■ 関係しそうなソルバー
 1.icoFoam
  非圧縮・層流・定常
 2.simpleFoam
  非圧縮・乱流・定常
 3.turbFoam
  非圧縮・乱流・非定常
 4.icoDyMFoam (OP-1.5-dev)
  非圧縮・層流・非定常・移動メッシュ(回転体)
 5.turbDyMFoam (OP-1.5-dev)
  非圧縮・乱流・非定常・移動メッシュ(回転体)
 6.sonicFoam
  圧縮性・非定常・高速流
 7.sonicTurbFoam
  圧縮性・乱流・非定常・高速流

■ 良く使用するコマンド
 linuxコマンド
 1.cd → ディレクトリの移動
 2.ls → ディレクトリ内の一覧表示

 OpenFOAM用コマンド(計算するディレクトリ内で実行)
 3.ideasUnvToFoam xxx.unv → メッシュの変換
   (UNV から OpenFOAMメッシュへ)
 4.xxxFoam → 解析ソルバの実行
   (xxxはico, turbなど)
 5.foamToVTK → paraview用のデータ作成
   (OpenFOAM-1.5-dev 用)
 6.paraFoam → paraviewの起動
 7.transformPoints -scale "(0.001 0.001 0.001)"
   → メッシュ形状の単位変換(mm→m)
   constant → PolyMesh内の pointsファイルが修正される
   

 回転体計算のために使ったコマンド(OpenFOAM)
 7.gmshToFoam xxx.msh → Gmshのメッシュ変換
   (cellZones作成のため,msh から OpenFOAM)
 8.setSet → 移動境界(face)の作成準備
 9.setsToZones (-noFlipMap) → faceZones作成
  (詳細は,回転体計算のための準備(下記リンク) 参照)

 並列計算のためのコマンド(OpenFOAM)
 10.decomposePar → decomposeParDictに従って
    メッシュの領域を分割する。
    decomposeParDictはsystemフォルダ内
 11.mpirun → 並列計算の実行
    例:mpirun -np 2 turbFoam -parallel
    → 2 CPUで実行
 12.reconstructPar → 分割データを統合する。
  (参考URL: PENGUINITIS - 並列計算)

 領域内の特定の部分にのみ指定の物理量を
 与えるコマンド(OpenFOAM)
 13.setFields → setFieldsDictに従って
    特定の部分に指定の物理量を与える。
    setFieldsDictはsystemフォルダ内
    例:圧力p を周囲0に対して,特定の部分には1を指定
    defaultFieldValues
    (
     volScalarFieldValue p 0
    );
    regions
    (
     boxToCell
     {
     box (0 0 0) (0.05 0.05 0.1);
     fieldValues
     (
     volScalarFieldValue p 1
     );
     }
    );

■ 覚え書き集

1.OpenFOAM-1.5-devのインストール
2.回転体計算のための準備
3.2次元回転体計算のための準備(Salome)
4.物体面上の物理量分布の抽出(Paraview)



 
 
 
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パソコン・ソフト関係
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JAXA 航空・宇宙特別講義

 11月30日(月),JAXA(宇宙航空研究開発機構)から講師の先生をお迎えして,2限目と3限目の時間に「航空・宇宙特別講義」を開催しました.

 今回の講義のために下記の先生方にご来学いただきました.
JAXA 研究開発本部長・航空プログラム統括リーダ
 石川 隆司 先生
JAXA 研究開発本部・複合材グループ 主幹研究員
 岩堀 豊 先生

 2限目の講義では,
「航空機構造と複合材料技術:岩堀先生」と題して,最近の航空機開発の動向と,現在,積極的に航空機への導入が進められている先進複合材料の研究開発と,宇宙分野への応用に関する内容を講義していただきました.

航空機構造設計
航空機構造設計
開発設計・製造分担
開発設計・製造分担

 3限目の講義では,
「航空(宇宙)分野の新技術開発とJAXAの貢献:石川先生」と題して,“構造・材料分野”のみならず,航空技術開発に必要な,“空気力学分野”,“制御工学・機器分野”,“航空エンジン技術”の各分野に渡って,現在,国を挙げて取り組んでいるMRJや,近々導入されるボーイング787の開発の話を絡めながら,最新の研究技術の紹介や研究動向について講義していただきました.

航空・宇宙の新技術開発
航空・宇宙の新技術開発
スーパーコンピュータによる解析
スーパーコンピュータによる数値流体解析
国産旅客機(MRJ)の開発
国産旅客機(MRJ)の開発
国産旅客機(MRJ)の開発
次世代エンジン構想
次世代エンジン構想

質疑応答1
質疑応答2
質疑応答

 質疑応答では,現在,JAXAと共同研究を実施している複合材料に関する質問をはじめ,いろんな質問が出ていました.
学科関連イベント
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2年生 工場見学会(製鉄所)

 11月27日(金)に,2年生を対象とした工場見学会として,大分県大分市にある新日本製鉄(株) 大分製鉄所を見学しました。

 早朝7:00の集合で大変でしたが,九州の西の海から東の海まで,高速をバスで約3時間半,大分市にある新日本製鉄 大分製鉄所に向かいました.午前中は,製鉄所スタッフとビデオによる製鐵所紹介の後,海外から船で運ばれたコークスや鉄鉱石を積み降ろすシーバース,世界最大級の高炉,全長約1kmの厚板工場を見学し,午後には,製造された鋼材をチェックする試験センターおよび技術研究施設に加え,自動車用の薄板を製造する熱延工場も見学しました。

 厚板工場で,圧延前の1000℃近くに加熱された直方体の鋼片(スラブ)がローラーの上を移動する際に,十数メートル離れた見学路でもかなりの熱を感じることができ,そのスラブが圧延機を何度か往復して,圧延される様子はかなりの迫力がありました.
 さらに,熱延工場では,厚板工場よりもさらに薄い鋼板にするために,板を延ばす圧延機数も多く,はじめは,ゆっくりと移動していた鋼材が,最終的には,時速約95kmでローラー上を移動し,そのスピードのまま最終地点でコイル状に巻かれていました.さすがに,その様子には学生たちも食い入るように見ているのが印象的でした.

■ スケジュール ■
7:00 本学 出発
 ↓  
10:30 新日本製鉄(株) 大分製鉄所 施設説明,工場見学
 ↓
12:30 昼食
 ↓
13:30 材料試験センター,熱延工場,技術研究所見学
 ↓
15:15 質疑応答
 ↓
15:30 大分製鉄所 出発  
 ↓
19:00 本学着
バス移動
バス移動(さすがに朝は眠そうでした)
到着
製鐵所到着です
製鐵所説明
製鐵所の紹介(工場内案内もしていただきました)
製鐵所紹介1
製鐵所紹介ビデオ(高炉)
製鐵所紹介2
製鐵所紹介ビデオ(製鋼)
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学科関連イベント
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造大祭・第3回オープンキャンパス

 11月7日(土),8日(日)は,長崎総合科学大学 造大祭が開催されています。

 また,7日(土)には,第3回オープンキャンパスも同時に行われました。

 オープンキャンパスでは,全体的な大学紹介のあと,コンテストの表彰や自由見学が行われました。
 自由見学は,希望する学科の見学や,造大祭を見学して,日常とは違う学生生活を紹介するような形式で行われました。

 機械工学科では,先月(10月16日)に,JAXA(宇宙航空研究開発機構)から提供された“YS-11 機体胴体部の展示”をはじめ,航空・船舶関係や風力関係の実験設備の見学,”グライダー工場見学・フライトシミュレータ体験”や“マイクロカー工場見学”を企画しました。

 学科見学には,高校生や父母の方々に加え,地元の中学生や地域の方々が見学されていました。

マイクロカー工場
マイクロカー工場
YS-11胴体部展示
YS-11 機体胴体部 展示
次世代航空機構造材CFRPの強度実験
次世代航空機構造材CFRP材の強度実験設備

 YS-11の胴体部 展示のために,学生たちと一緒に,階段を製作し,機体内部も見学できるようにしました。
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学科関連イベント
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2009年度 卒業研究 中間発表会

4年生は,4月から大学4年間を締めくくる卒業研究に着手しています。

 4月から現在までの卒業研究の進捗状況をまとめ,報告する中間発表会が10月17日(土)に行われました。
 4年生は,今回の中間発表会に備えて,2週間前,早いところでは約1ヶ月前から,今までの関連研究の調査結果や実験の準備状況・実験結果を整理しながら,報告書にまとめ,プレゼンテーション用の資料作成および発表準備を行ってきました。
 1週間を切った頃には,夜遅くまで作業している研究室も結構見られました。

主任挨拶
主任挨拶
発表No.5
発表No.5
発表No.6
発表No.6
アルバム用記念撮影(昼休憩)
アルバム用記念撮影(昼食・休憩)
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卒業研究&研究活動
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JAXAからYS-11 機体 胴体部が到着しました

本日、朝9時に厚木飛行場に保管されていた YS-11 の機体胴体部が本学に到着しました。

 このYS-11は,国土交通省 航空局で飛行検査航空機として使用されていた機体です。
 最後の民間航空機として活躍していたYS-11が退役した2006年に,本学に到着した航空局の機体も12月22日に退役し,JAXAに研究用として引き取られました。

 現在,長崎総合科学大学では,JAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同研究を行っており,その一環として,本学にて,“YS-11の機体構造材の疲労強度評価” を実施しています。その中で,この度,JAXAより航空局を退役したYS-11の胴体部が提供されることになりました。

 今回到着した “YS-11 機体胴体部” は,本学で実施している
“YS-11機体胴体に使用されたアルミニウム合金材の残余強度の評価”
に関する研究の一環として提供されたものであるため,胴体断面の構造が分かるように切断されています。
 退役したYS-11の機体外観や客室などをみることができるところはありますが,機体胴体の構造をみることができるYS-11はほとんどありません。
 この機体胴体部の構造をみると,YS-11がどれだけ厳しい条件で設計されたものかを肌で感じることができます。
 このたび提供されたYS-11については,オープンキャンパスなどのイベントがある際に公開しています。興味のある方は,是非,見学に来てください。 

 ここでは,その到着から搬入までを写真にて紹介します。

ys-11-1
朝9時前に,トレーラーで運ばれた機体が到着しました。
ys-11-2
ys-11-3
ys-11-4
いよいよ姿を現します。
ys-11-5
ys-11-6
ys-11-7
これが到着した “YS-11胴体部” です。
ys-11-8
ys-11-9
積み降ろし前の記念撮影?
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卒業研究&研究活動
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第2回オープンキャンパス 2009

ー9月27日(日)ー 第2回 オープンキャンパス

 9月の最後の日曜日に,高校生を対象としたオープンキャンパスが開催されました。当日は,天気予報では午後から雨模様となっていましたが,開催中は日差しも顔を出すような天気に恵まれました。

 今回のオープンキャンパスでは,在学生が中心となって,司会など行事進行をしてくれていました。

 午前中は,本学で学生中心でチャレンジしているロボコンなどのプロジェクトの発表会が行われました。

 午後は,学科ごとの見学会が企画され,機械工学科では,材料実験体験や溶接体験,グライダー工場見学・フライトシミュレータ体験,マイクロカー工場見学などを実施しました。

材料衝撃実験1
材料引張実験
金属材料実験
風車煙風洞実験
風車煙風洞実験

YS-11(JAXA研究)
JAXA共同研究(YS-11)
フライトシミュレータ体験
フライトシミュレータ体験

マイクロカー工場
マイクロカー工場見学

溶接体験1
溶接体験2
溶接体験
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学科関連イベント
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